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解決事例

使用貸借終了を理由とする建物収去土地明渡請求を行い、事業用定期借地権を設定することにより解決した事例

お悩みの問題:土地明渡
担当弁護士:佐藤 寿康

事例

ご依頼者様のお母様が所有する土地及びその上に建っているご依頼者様のお兄様所有の建物がありました。その後、お母様からご依頼者様へ底地の贈与がなされました。
その後建物所有者であるご依頼者様のお兄様が死亡したことを契機に、使用貸借契約終了を理由とする建物収去土地明渡請求を行いたいとお考えになりました。

解決までの道筋
合意が成立する見込みは乏しいと見込まれましたので、速やかに訴訟提起を行いました。訴訟手続には時間を要しましたが、訴訟提起から約1年半後に第一審で勝訴判決を取得しました。
控訴審では、ご依頼者様において最終的に返還に至ればよいとの思いに至ったこともあり、期間10年の事業用借地権設定をする内容の和解が成立し、別途公証役場で公正証書を作成しました。

解決のポイント

  • 賃料を設定せずに不動産を使用させることは多く行われており、とりわけ親族間において顕著です。こうした場合の法律関係についてどのように考えるかが問題となりますが、黙示の使用貸借契約が成立したと評価することが多いです(事案によります。)。
    ある事実状態を認識しながらそのままにしておくと黙示的にその事実状態を認めたと評価される場面はほかにもあります。たとえば、無断転貸の黙示の承諾が代表的なものです。
  • 黙示の使用貸借契約が成立したと評価されたとき、その終期をどう考えるかは事例判断です。今回は民法599条「使用貸借は、借主の死亡によって、その効力を失う。」の規定も用いました。しかし、土地上の建物所有を目的とする黙示の使用貸借契約においては、借主つまり建物所有者の死亡により直ちに終了するとは考えず、建物所有の用途にしたがって使用を終わったときに終期が到来するという考え方をすることが多いのが裁判実務です。
    なお、改正民法597条3項にも同様の規定が置かれました。
  • 建物所有のために土地を賃貸すると、建物所有者に借地権が生じ、相当強い権利となります。いつ返還を受けられるかの予測は困難になります。
    事業用借地権を設定するという方法で折り合うことができたので、10年後に返還を求めることができることが確実になりました。

※本事案は当事務所でお取り扱いした事案ですが、関係者のプライバシー保護等に配慮し、事案の趣旨を損なわない範囲で事実関係を一部変更している箇所がございますのでご了承下さい。

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