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解決事例

借地権付建物の譲渡を地主が承諾しなかったので建物譲渡ができなかったところ、裁判所の手続を経て譲渡が実現した事例

お悩みの問題:借地・底地
担当弁護士:佐藤 寿康

事例

ご依頼者様は、個人として借地上の建物を所有・賃貸して賃料収入を得ていましたが、この建物を御自身が経営する法人に譲渡することにしたいと考え、この譲渡をしたいという意向を地主に説明しましたが、地主はこの譲渡を承諾しませんでした。
ご依頼者様は、普段相談している税理士から、地主の承諾が得らないときに、代わりに裁判所の許可を求める手続があるとの説明を受け、弁護士に相談されました。

解決までの道筋
弁護士は、改めて地主に対して手紙を送り、承諾を求めましたが、承諾することはできないとの回答を受けました。
やむをえず、借地権譲渡の地主の承諾に代わる裁判所の許可を求める申立てを行いました。裁判所では2回の審問期日を経て、地主が借地権譲渡を承諾するという内容の和解が成立しました。
ご依頼者様は、無事に、建物を法人に譲渡することができました。

解決のポイント

  • 借地権には、賃借権の場合と地上権の場合があります。地上権の譲渡に地主の承諾は必要ありません。一方、賃借権の譲渡を地主の承諾なしに、かつ、裁判所の許可を取らずに譲渡すると、地主による解除を正当化させる事態になります(賃借権無断譲渡)。
  • 借地権譲渡許可の申立てがされたとき、地主は、建物と借地権を自らが譲り受ける旨の申立てをすることができます(介入権といいます。)。それなので、本件のように、譲渡先が決まっていて他に譲渡することが借地権者の意向と異なるときは、申立前に注意が必要です。
    本件では、建物の敷地の全てを地主が所有しているというわけではありませんでしたので、そもそも介入権行使が認められない事案でした。
    一方、借地権者(建物所有者)の意向が「誰かに相当な価格で買ってもらえればそれでよい。」「譲渡先にはこだわりがない。」というときには、介入権行使にそれほど注意する必要性はないでしょう。
  • そもそも、地主が承諾を拒絶する合理的な理由がない場合には、承諾料相当額(借地権価格の10パーセント相当額であることが多いです。)の支払を条件に許可されるのが原則です。
    借地権価格は、路線価図を用いて比較的容易に算定することが可能ですが、土地の形状等による修正要素を見落とさないよう注意する必要があります。路線価図は下記URLから確認することができます。
    http://www.rosenka.nta.go.jp

※本事案は当事務所でお取り扱いした事案ですが、関係者のプライバシー保護等に配慮し、事案の趣旨を損なわない範囲で事実関係を一部変更している箇所がございますのでご了承下さい。

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