Q.土地を短期間に限って一時的に賃貸をすることはできますか

A.借地借家法に定める一時使用目的の借地権ということになると、短期間に限った一時的な賃貸も認められます。

1.借地契約の原則的な期間

土地を賃貸する場合に建物所有目的にすると、借地借家法という法律が適用されます。この場合、借地契約の契約期間が非常に長くなります。

普通の借地権の場合には、契約期間が最低でも30年となりますし、その後も更新が原則となってしまいます。
更新をしないタイプの定期借地権でも、一般の定期借地権なら50年以上、事業用の定期借地権でも10年~50年の範囲内となっていて、最低でも10年になります。

そこで、建物所有目的で土地を貸す場合には、基本的に一時的な賃貸はできません。

2.一時使用目的の場合

土地を貸す場合であっても、一定の要件を満たせば「一時使用目的」と認められて、短期間における賃貸が可能になります。

このことは、借地借家法25条に定められています。

同条には、「臨時設備の設置その他一時使用のために借地権を設定したことが明らかな場合には、(借地借家法の規定を)適用しない」としています。

そこで、借地権の最低期間の適用もなくなって、短期間の土地賃貸ができるのです。

3.一時使用目的と認められる要件

それでは、一時使用目的と認められるには、どのような要件を満たせば良いのでしょうか?

この場合、短期間のみの契約期間にすることについて、当事者間に客観的かつ合理的な理由が存在することが必要です。

具体的には、土地利用の目的や建物の種類、設備や構造、設定された賃貸期間が考慮されて判断されます。

たとえば、以下のようなケースで一時使用目的が認められています。

契約の経緯から一時使用目的が認められたケース

最判昭和37年2月6日では、医学修行中の利用に限定する趣旨で、契約期間を3年として土地を貸した事案において、一時使用目的の借地権設定が認められています。

土地売買のケースで一時使用を利用するケース

また、土地の売買の際に一時使用目的での借地権を設定するケースもあります。

もともと土地上の家に居住していた売主が土地を売却する事案において、家を取り壊すまでの一時的な期間は売り主が家に住み続ける特約をつけるのです。そして、取り壊しが終了すると、土地を買い主に引き渡します。このような事情があると、一時使用目的が認められることが多いです。

公的なプロジェクトのケース

さらに、行政のプロジェクトの遂行のためなどで、一時的な利用目的が明らかなケースなどでも一時使用目的が認められやすいです。

以上のように、建物所有を目的とする土地賃貸借契約でも、一時使用目的と認められると短期間での借地権設定が可能です。

自分のケースで短期間の借地権設定ができるかどうか判断できない場合には、弁護士に相談することをおすすめします。


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